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iPhoneから自宅のWindowsを操作する準備:先に決めておくこと

外出先のiPhoneから自宅のWindows PCに用事を頼みたい、という場面が増えて、その環境を作りました。最初は「アプリを二つ入れれば終わり」と考えていたのですが、実際につまずいたのは、アプリの設定よりPC側の状態でした。この記事では、私が実際に使っている範囲と、まだ検討の段階にある範囲を分けて、準備の順番を書きます。

まず、遠隔でやることを二種類に分ける

iPhoneからWindowsを使うと言っても、内容は大きく二つに分かれます。ひとつは、PCへ短い指示を送って結果を受け取ることです。もうひとつは、PCの画面を映して自分の手で操作することです。準備するものがまったく違うので、最初にどちらが必要かを決めておくと、無駄な設定をしなくて済みます。

私は前者を日常的に使っています。後者は、必要なときだけ別の画面共有ソフトを使います(TeamViewerの記事を参照)。

私が実際に組んでいる構成

使っているのは、Tailscale、iPhoneの「ショートカット」アプリ、通知アプリ、そして自宅PC上で動かしている小さなサーバーです。流れは次のとおりです。

  1. PCとiPhoneの両方にTailscaleを入れ、同じアカウントでログインする
  2. PC上で、指示を受け付ける小さなサーバーを常時動かす
  3. iPhoneのショートカットから、Siriで話した内容をそのサーバーへ送る
  4. 結果が長いときは、通知アプリでiPhoneに届くようにする

Tailscaleの入れ方と役割はTailscaleの記事に書きました。ここで大事なのは、ルーターに穴を開けなくても、外出先の端末から自宅PCへ届く、という点です。

正直に書くと、この経路のうちSiriの音声で指示する部分は、日々の主な使い方にはなっていません。手元で使っているのは、PCの画面に直接入力する経路のほうが多く、Siri経由は実地での試験がまだ十分ではありません。うまくいかなかったときは、iPhone側でTailscaleがオンか、PC側のサーバーが起動しているか、宛先のアドレスが合っているか、認証用の値が一致しているかを順に見ます。

PC側で先に整えておくこと

アプリを入れる前に、次のPC側の設定を済ませておくと、後から「つながらない」の原因を探す手間が減ります。

  • スリープと休止状態を無効にする(PCが眠ると、外から届きません)
  • 画面の自動ロックの扱いを決める(常時動かすアプリによっては、ロックで止まるものがあります)
  • Windows Updateの自動再起動の時間帯を決める(再起動後に自動で立ち上がる仕組みも必要です)
  • PCのサーバーをログオン時に自動で起動するようにしておく

私の環境では、PC上のサーバーはログオン時にタスクスケジューラで自動起動する設定にしています。再起動後に立ち上がっていないと外からは届かないので、再起動を挟んだあとは、まず起動しているかを確かめます。

スマホからSSHで入る方法は、まだ検討の段階

スマホのSSHアプリからWindowsに入って、ターミナルで作業する方法も調べました。Windowsに標準のOpenSSHサーバーを入れ、サービスを自動起動にして、ファイアウォールでポート22を許可し、スマホにはSSHクライアントアプリを入れる、という手順です。ただし私が用意したのは手順のメモで、これを日常的に使っているわけではありません。使い勝手は、実際に試してから書くべきことです。

調べて分かったことが一つあります。Tailscaleの公式ページ(Tailscale SSH)では、接続を受ける側として使えるのはLinuxとmacOSの一部で、Windowsは受ける側に対応していないと書かれています。つまりWindowsの自宅PCに入るなら、Tailscaleの機能ではなく、Windows側のOpenSSHサーバーを使うことになります。外から直接つなぐ構成(ルーターのポート転送)はポート22を公開することになるので、Tailscale経由のほうが安全に始めやすいと私は考えています。

外から届くようにしたあとの守り

ルーターの穴あけをせずに済むとはいえ、iPhoneから自宅のPCへ指示を送れるということは、iPhoneやTailscaleのアカウントが破られれば、同じ経路を第三者が使える可能性がある、ということでもあります。私は、指示を受け付けるサーバー側に合言葉のような認証の値を必須にしています。Tailscaleのログインに使うアカウントも二段階認証で守るべきだと考えています。あわせて、外出先で端末を紛失したときにログインを失効させる手順を知っておくと安心です。アカウントの見直しについては、別の記事にまとめています。

スマホで長い文章を打つのは向き不向きがある

スマホから指示を出すとき、入力の手段も悩みどころです。音声入力は手軽ですが、聞き間違いや途中の言い直しが混ざります。外付けのキーボードを使えば速く打てそうですが、私は専用のキーボードを持っていないので、使い勝手は書けません。キーボードを買う前に、まずは普段の指示が短くて済むように、決まった作業をショートカットにまとめるほうが効果があると感じています。

向いている人と、要らない場合

自宅のPCで動く処理を外から呼び出したい人、状況をスマホで確認できればよい人には向いています。反対に、外出先でExcelを開いて細かく編集したいような使い方は、iPhoneの画面では現実的でなく、画面共有かノートPCのほうが向いています。台数の判断は外出用端末と据置PCを分けるかの判断にまとめました。

私の次の作業は、Siri経由の指示を実際の外出先で試して、失敗した場面を記録することです。うまくいく場面と、そうでない場面が分かってから、入力機器を買うかどうかを決めるつもりです。

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