iPadからPDFを共有フォルダへ保存する。パソコンとは操作が違う理由と、専用ソフトが要らなかった話
タブレットで作った書類をPDFにして、事務所の共有フォルダへ保存したい。この要望自体は単純に聞こえますが、実際に組んでみると、iPadとパソコンで保存の経路がまったく違うことが分かりました。ブラウザの中で動く記録アプリを自分で作る中で調べたことを、ここに整理します。
この記事では、特定の会社の設定やサーバーのアドレスは書きません。あくまで、自分の環境で組んだ仕組みと、そこから分かった一般的な違いです。
ブラウザから共有フォルダに直接書き込むことはできない
まず前提として、ブラウザのアプリから、事務所のサーバーの共有フォルダ(SMB共有)へ直接書き込む手段は、私が調べた範囲ではありませんでした。そのため、間に何かを挟む必要があります。iPadなら端末のファイルApp、パソコンならブラウザの保存機能が、その役目になります。
私の作ったアプリでは、PDFの保存先を次のように、端末の状況に応じて選ぶようにしました。
| 端末 | 保存の経路 | 事前の準備 |
|---|---|---|
| iPad(タブレット) | 共有シートから「"ファイル"に保存」を選ぶ | ファイルAppでサーバに接続しておく |
| パソコンのChrome・Edge | 保存ダイアログを開く、または保存先フォルダを一度登録する | 共有フォルダをネットワークドライブとして開ける状態にしておく |
| 上記のどれも使えないとき | ダウンロードフォルダへ保存する | なし |
iPadの場合は共有シートとファイルApp
iPadでは、ファイルAppの「サーバへ接続」に、事務所のサーバーを「smb://」で始まるアドレスとして入力します。ユーザー名とパスワードを入れて接続できれば、以後、アプリのPDFを共有シートから「ファイルに保存」して、そのサーバー内のフォルダを選べます。この接続は端末ごとに一度だけ行えばよく、アプリ側に専用の機能を作らなくても済みます。
サーバーへの接続には、共有フォルダの利用権限を持つユーザー名とパスワードが必要です。設定は事務所の担当者が決めることなので、ここでは触れません。
パソコンでは共有シートがない
パソコンのブラウザで同じアプリを使うと、iPadのような共有シートは出てきません。私が組んだ初期の版では、保存ボタンを押すと黙ってダウンロードフォルダに落ちるだけで、使う側からは、共有フォルダにつながっていないように見えました。仕様どおりの動きですが、これは利用者にとって分かりにくい状態です。
そこで、パソコンのChromeやEdgeでは、保存ダイアログを出す方法と、保存先のフォルダを一度登録しておく方法を加えました。フォルダを登録しておくと、以後はボタン1つで、そのフォルダに直接書き込めます。ブラウザを閉じるとフォルダへの許可が「確認」に戻ることがあるため、保存ボタンを押した時に許可を取り直す作りにしています。なお、この2つの方法は、私が調べた範囲では、パソコンのChromeとEdgeにあるもので、iPadのブラウザでは使えません。
Windowsの共有ダイアログが出るだけで、保存先を選べない場合もあります。そのため、保存ダイアログを共有機能より先に試す順番にしました。
PDFソフトを買う必要はあるか
PDFを作って保存するだけなら、私の場合は専用のソフトを追加せずに済んでいます。PDFの生成は外部のライブラリも使わず、アプリの中で作っています。PDFの中身を編集したり、大量のPDFを検索したりしたい場合は別の話ですが、保存と閲覧だけなら、iPad標準のファイルAppとブラウザで足りる作りにしています。
ただし、これは私の書類が1ページの記録票である場合の話です。複数ページの図面のように、大きなPDFを扱う場合は、閲覧のしやすさが変わります。図面用のPCについてはPDF図面とCADを扱うPCで先に確認することにまとめています。
使う前に確認したいこと
- タブレットを事務所のWi-Fiや社内のVPNにつなげるか
- 共有フォルダに書き込める権限のユーザーがいるか
- 端末に画面ロックがかかっているか
- 圏外で作った記録を、後でまとめて保存する運用にするか
記録は、私のアプリでは端末のブラウザの中に保存されます。端末を替えるときは、いったんバックアップの書き出しをしてから移す手順にしています。次は、iPadとパソコンの両方で、同じ記録票が同じ見た目のPDFになっているかを、確かめるつもりです。